インフォメーション
プロフィール
HN:
ぱくどら
年齢:
37
性別:
女性
誕生日:
1986/12/11
趣味:
野球観戦
自己紹介:
小説家になろうで作者登録しています。
作品一覧
文章構成も文章表現も下手だと思います。。なんとか皆様の心に残るような作品を書くことを目標に頑張っています。
隠れ家のpassは syousetukaninarou
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category:自作品について
おまたせしました。サモチェリ、幕間更新しました。
今回短すぎですので要約しません。あしからず。
にしても、世間はバレンタインというやつらしいですよ。全く関係ねぇ。むしろ、誰かチョコくれ。。
チョコ大好き(*´∀`)
……それはおいておいて……。
なろうの私の執筆中の作品の中で、中途半端に書き残った作品があるんです。
書き途中で、完結もしていないんですけどね。でも、読んでみると、ほうほうと前の私に頷いてしまうわけです。
途中ですけど、なんとなく面白く書けそうだなぁと思いました。サモチェリが終わったら書こうかなぁ。でも、もうひとつ書きたいのがあるんだけどなぁ。
どっちにしろ、サモチェリの後だなぁ。。
どんなもんか、続きに張ります。とんでもない駄文ですので、ほんと、暇な人だけ見てみてくださいね。
にしても、非番休みの日に寝なかったら変なテンションになりますな。あははは。
気が重い。気付けばため息が漏れている始末。車の助手席から茫然と外を眺めても、ただ景色が流れていくだけ。乗った当初に見えていた高いビルも今もうない。遠くに山が見え、その手前には田んぼやら畑が広がっている。高い建物なんてあるはずがなく、家がぽつんぽつんと立っているだけだった。
「かおり〜空気がおいしいだろう? なぁ!」
父さんが上機嫌に話しかけてきた。だけど私はそんな気分じゃない。窓枠にひじをついたまま返事をしなかった。
「本当ねぇ。もう都会暮らしに飽き飽きしていたから、今度の家すごく楽しみなのよ」
後ろから身体を乗り出したのは母さん。化粧っ気がなく身体も小柄な母さんだけど、小皺も増えて所々白髪も交じっている。
「裏山があるんだよ。そこで採れる野草やら木の実も、自由に採っていいからね。母さんが夢に見た自給自足の生活も送れるぞ〜」
「あらまぁ。嬉しいわお父さん。三人で作物を育てるのも楽しみねぇ」
笑顔の絶えない二人に顔背け、またため息を漏らす。
全然楽しみじゃない。コンビニも携帯の電波も入らないド田舎なんて大嫌い!
と、言えるわけもなく――私は黙ったまま流れる景色を眺めた。
何これ。
これが私の第一印象。愕然とする私をよそに、二人は感嘆の声を漏らした。
「ま〜素敵な家ねぇ」
「だねぇ。こりゃ予想以上に良い家だね」
軽い足取りで荷物を運び始める二人。段ボールに詰めた荷物を、その家の玄関へと運んでいる。
問題はその家。見た目は洋館。だけど、古すぎ。なんで蔦が巻きまくってるの? しかもそのせいで壁が見えないし。よく見たら窓から蔦が入ってるじゃない。玄関の扉なんて錆びてぼろぼろ。これ本当に空くの? 家に隠れて裏山は見えないけど、玄関を抜けたところの庭。雑草だらけじゃない。家の扉までの道見えないし、変な虫が出てきそうでものすごく嫌。
本当にこの家、住めるの?
「かおりちゃん。立っていないで手伝ってね。暗くなっちゃったら大変よぉ」
せっせと荷物を運んでいる二人。見れば、荷台に積んでいた荷物はまだまだ残っている。父さんもがっちりした体形じゃないから、段ボール一つで精一杯みたいだった。ずれるメガネをいちいち直しながら運んでいる。
「……ごめん。手伝うね」
そう言い荷物に手をかけた時だった。ふと目線を上げると、山のすそに隠れるようにアパートらしき建物が目に飛び込む。
何が気にとまったって、こんな田舎にアパート自体が不自然だ。
「どうしたの、かおりちゃん。……あら、あんなところにアパート……。一番近いのはあそこみたいねぇ。荷物、運び終わったらお引っ越しの挨拶に行きましょうか」
にっこりとほほ笑む母さんに、私は頷いて答えた。
ひとまず、自分の荷物だけは部屋に運び終えた。……外観によらず中は綺麗だった。そこまで埃もかぶってなかったし、クモの巣もない。木の板が張られた床の上、すでに運ばれていたベッドやらクローゼットがあるだけ。四角い部屋の窓を開いてみたら、玄関が真下に見えた。……うん、ここからの景色も悪くない。田んぼしか見えないけど。
「かおりちゃ〜ん、ちょっといいかしら〜?」
語尾が上がる言い方は、大抵用事を頼む時だ。ひとまず私は部屋を出て階段を降りた。
降りて右の廊下の突き当りに、家の中で一番広いダイニングキッチンがある。食器棚やらソファなど大きな家具は運ばれているみたい。ただ、小さな小物は積まれた段ボールの中で、まだ取り出している最中のようだった。
「母さん、お台所の整理にちょっと時間がかかりそうなの。それでね、さっきのアパートへのご挨拶、かおりちゃん一人で行ってくれないかしら?」
母さんはそう言いつつ、せっせと食器を包んでいた新聞紙をはぎとっている。中を覗き込んでみると、まだ沢山の食器が並んでいる。こりゃ確かに時間がかかりそう。
「うん。わかった」
「ごめんねぇ。……あ、そうそう」
手を止めた母さんは、立ちあがると段ボールを開けた。そこから取り出したのはお菓子の箱だった。
「これ。前住んでた町の名物品。挨拶代わりにこれも一緒に渡して頂戴ねぇ」
名物品と言っても、中身はただの饅頭。私は受け取ると頷いて見せた。母さんは、じゃあよろしくね、と言うと再び元の位置に戻って食器を整理し始めた。まだまだ荷物がたくさんある。こりゃ早く帰って手伝ってあげないと……それに自分の荷物もあるしね。
新しい家の周りは山で囲まれている。家の前に細い道路があるけど信号機なんてない。道路を挟んでの土地は田んぼが広がっていた。私たちの田んぼではないらしい。まぁそうであっても困るんだけど。私たちの所有物は、家の裏にある小さな山。ほとんど竹藪に覆われて、春になれば竹の子も取れるらしい。あとはよく知らないけど山菜も取れる。おいしいかどうかは知らない。
で、向かっているアパートは、前の田んぼを三枚過ぎて右の山の入り口辺りにある。木がすごい伸びてて、屋根の端が少しだけ見える。――今考えたら人住んでるのかな。
そんなことを考えていたらら、田んぼを通り過ぎて右に曲がるとこまで来た。
あれ。アパートだけかと思ったら……隣にお寺みたいな建物が建ってるんですけど。けど、アパートより小さい。それよりも目的のアパート……すっごいボロボロ。壁にヒビが走ってるし、窓の手すりなんて錆びて今にも落ちそう。ひとまず……隣のお寺さんに挨拶だ。
「こんにちは。すいませーん」
すると、中からどたどらと足音が近づいてくる。
「はいはい。どなたですかな?」
男の人の声。ちょっと年配の人かな。
ガラスの戸に黒い影が映し出された。それと同時に戸が引かれ姿を現した。
「ん。……見慣れない方ですな」
丸坊主の頭に、頬皺が刻まれた顔。少しだけ隈ができた目で、じっと私を見つめてくる。
「あ……近くに引っ越してきた岡本です。あ、あの! こ、これどうぞ」
恥ずかしくなって、お菓子を押し付けるように渡した。その人は受け取ると嬉しそうに微笑んだ。
「おぉご丁寧にありがとうございます。あ、紹介が遅れました。私、
「よ、よろしくお願いします」
頭を下げられたので、私も慌てて頭を下げた。おしょうさんらしく、朗らかな笑顔だった。すると妙代さんはお菓子を持ったまま私の横を通り過ぎていく。……どこに行くんだろ。
私がじっと見ていたのに気付いて、妙代さんがにこっと笑って見せた。
「よかったら一緒に来られますか。そこのアパートに」
そう言って指差したのはあのボロアパート。すぐ隣だから嫌でも目につく。……でも、誰もいない雰囲気なんだけど。
初っ端にいきなり誘いを断るのも悪い気がして、ひとまず黙ってついて行くことにした。
やっぱりぼろいよ、このアパート。
どこにでもある二階建てのアパート。一階は三部屋あって、それぞれ玄関のドアがある。で、一番左の部屋の前に二階へ上る階段がある。その階段、錆びだらけ。踏むと壊れるんじゃないかってぐらい、色々欠けてる。アパートの前は雑草が無造作に生えまくってるし、二階の部屋の全てのドアに広告の紙が詰まってる。絶対誰もいない。
だけど、妙代さんはにっこりと微笑んだまま。お菓子の箱なんか持って何するんだろ。
「恵輔。引っ越して来た岡本さんだ。ほら、お菓子ももらったぞ。いるなら食ってもいいからな」
え? 妙代さん誰に話しかけてるんですか?
空いた口が塞がらない。私に話しかけてるわけじゃないよね。え、というかケイスケって誰ですか?
そう声に出したわけじゃなかったんだけど、私が余りのも唖然としている様子に、妙代さんは苦笑いを浮かべた。
「あぁいきなりすいません。ここにね、私の息子がいるんですよ」
「あ……息子さんですか。……ここに住んでいらっしゃるんですか?」
嘘。人が住めるの、ここ。
顔が引きつる私をよそに、妙代さんは持っていたお菓子の箱を足元に置いた。
「んー住んでいる……というかですね……住みついているんですよ」
「……住みついている?」
引きこもりかな。こんなボロアパートに引きこもりだなんて、よほど人に会いたくないんだろうなぁ。
――なんて考えていたんだけど……それをぶっ飛ばすような言葉が、妙代さんの口から飛び出た。
「息子はね、死んでしまってここに幽霊としているんですよ」
……今なんと言いましたか。
最近のお寺さんは、幽霊という言葉を商法にでも使っているのかな。もしかして、妙代さんこのアパートを私に売ろうとしているのか。
「あの……意味がわからないんですが」
「意味はそのままなんですがね……」
困ったように苦笑いを浮かべる妙代さん。丸く光る頭をさすり、信じてもらえないかぁと呟いた。
妙代さんて……見かけによらず危ない人なのか。な、なんか関わり合いを持ってはいけない人と出会ってしまった感じ。いつでも逃げ出せるよう、少し距離を置く。
「私も最初は信じられませんでしたよ。だけど、いるんです。一度私は姿を見たんです。きっと息子は成仏できないでいる。……だけど、岡本さん。貴方がいれば成仏できるかもしれない」
そう言うと、せっかく離した距離を詰め妙代さんは私の手をぎゅっと握りしめた。妙代さんは冗談を言っている風でもなく、真剣な眼差しで私を見つめている。
貴方がいれば成仏できるかもしれないって……知り合って数分しか過ぎてませんけど。
「息子は本当にいるんです。ただ、この世に残した未練のせいであの世にいけないんです。どうか、どうか協力してもらえませんか!」
「あ、あの! 私成仏なんてやり方知りませんし……それに死んだ息子さんが、幽霊がいるわけないじゃないですか。そんなオカルト染みたこと、わ、私はできません!」
久しぶりに叫んだ気がした。だって本当に嫌だった。掴まれた手を振り払って、そのまま家にダッシュしようと考えた。
妙代さんの手を振り払う。
これは成功。思いっきり手を振ったら、あっさりと手を放してくれた。あとは家に向かって足を踏み出すだけ。
「あ! お菓子だ!」
え?
聞きなれない声。というか、妙代さんの声にしては若い。だけど男の声。
まさか。
踏み出そうとした足を止めた。恐る恐るアパートに顔を向ける。まさか、という疑念が頭から離れなくて、胸も妙に鼓動が速くなる。
そこにいたのは――。
「あ、貴方が引っ越された方ですか。初めまして、俺、妙代恵輔って言います。よろしくお願いしますね」
と、にかっと白い歯が見える笑顔で挨拶をされた。黒髪のぼさぼさ頭。服装は青い上下のジャージ姿。どこにでもいるような、私と同じぐらいの高校生男児。だけど違うのよ。
足がぼやけて見えない。身体の周りも白いもやで、身体の線がはっきりとしてなかった。
これが……幽霊、ですか。
顔から血の気が引いて行くのが自分でもわかった。頭がふらっとして、今見た光景が信じられなくて。身体がぐらっと揺らいでそのまま膝から崩れていく。
「お、岡本さん!」
妙代さんの声が遠くに聞こえた。
これが引っ越し初日。これから始まる、私の信じられない日々の序章に過ぎなかった。
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